8月11日 月曜日 晴れ
会社帰りの電車に乗っている時のお話です。
突然、鳥の鳴き声がしました。
電車は走っている最中なので、外の鳥の声ではありません。
この鳥は電車の中にいます。
ですが、鳥は電車の中にいません。
ああ、私、とうとう心だけリゾートに行っちゃったんだな…、
だって、電車の中で鳥の鳴き声なんてするわけないもん…、
とうとう心の病気かな…、
ぼんやりと、7月の夏休みに行った、サムイ島を思い出します。
あそこでも、鳥が鳴いていました。
鳥の声を聞きながらのんびりとしていたのを思い出します。
ですが、私の心に残っているほんの少しの正常の部分が、
あれ?でもなんかこの鳥の声変じゃない…?
と言いました。
そうです、今聞いている鳥の声は少し様子が変です。
どことなく無機質で電子的な声です。
やはり日本では鳥の声も電子っぽいんだな…、と思いつつ、声の方に目を向けました。
すると、私が鳥の声と思っていた音は、なんと携帯電話の着信音ではありませんか!
どうりで電子的な音のはずです。
電車に鳥が乗っているのでも、私の現実逃避でもなく、
ただ単に誰かの携帯電話が鳴っていただけだったのです。
紛らわしい着信音に少々憤慨しましたが、
ひとまず、私の心が病んでいたのではなくてよかったです。